エジプト

エジプトの文学

エジプト文学は、古代の宇宙創造神話、人生訓としての「知恵の書」に起源があります。
パピルスの巻物に描かれた葬祭文「死者の書」からは、エジプト人の死生観を窺うことができます。

●宇宙創造神話
エジプト文学は、紀元前270年ごろの宇宙創造神話や呪術的な葬祭文などの起源にその流れをみることができます。
神話や葬祭文は、王「ファラオ」を神格化する目的で書かれています。
王の絶大な権力を確立するのに貢献し、またそのために書かれているのです。

●「知恵の書」
宇宙創造神話とほぼ同時期のものです。
人生教訓として、父親が息子に与えるもので、文学的にも重要な意味をもちます。
「知恵の書」では、神への服従、自己抑制などを人生の規範とすることが主題となっています。

●「死者の書」
「死者の書」は、紀元前16世紀にパピルスの巻物の書かれた葬祭文です。
永遠の命を信じるエジプト人の死生観を示す貴重な資料です。
神々への賛歌、死者再生の願いなどが絵を添えて描かれています。

エジプト近代文学は、これらの伝統の流れを汲み、かつ新たな展開をします。
伝統的に封建制度が続くエジプトにおいて、自由のための戦いの先頭にたって率いたのは、近代文学者たちだったのです。

彼らは「人生のための芸術」をスローガンとして文学の政治への参加を主張しました。

エジプトの社会は少数のエリートが支配する構造です。
古代エジプトのファラオの時代からの伝統であり、現在でもその本質に変わりはありません。
外から訪れた観光客が、現地に自分の価値観を持ち込むことは控えるべきです。

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エジプト古代芸術

古代エジプト美術は、神々の崇拝や宇宙創造神話、死後の世界への信仰を特徴とします。

ファラオ(王)は神の代理人であり、エジプトの古代芸術はそのファラオの政治権力の保護を受けて発展したことから、政治的目的が色濃いものです。

ファラオの統治は、3000年間続き、古代エジプトの美術には、それぞれの時代の王権の強大さが反映されています。

建造物は、ピラミッドに代表されるように幾何学的形状をもちます。
絵画も定型化、抽象化された図柄が目立ち、これらはその後のエジプト美術の基盤となりました。

一方、古代エジプトの建築にも、エジプト人の死生観がよく反映されています。

死後の世界を信仰するエジプト人にとって、墓は永遠の家を意味するきわめて重要なものでした。 そのため大きくて頑丈な石造建築が用いられたのです。

そのほか、オベリスク(方尖柱)もエジプトの特徴的な建造物です。
これは太陽神ラーの信仰が強まってくるにしたがって建造されるようになりました。
日の出を象徴する役割をします。

神を祀る神殿も巨大で、前面にオベリスク、列柱がならぶ様式がとられています。

また、エジプトの遺跡を訪れているなかで目を引くのは、その壁画のすばらしさでしょう。

壁画は死者を来世は旅立たせる案内書として墓室に描かれました。

したがって壁画では、永遠にふさわしい人物像・・・つまり抽象化された人体が追求されました。
私たちが現在見慣れているような三次元的な描写ではなく、顔は横から、目と眉と両方の肩は正面から、そして胴と足はまた横からみたものが描かれているのが一般です。

抽象的な壁画と比べ、彫刻は写実的です。
これは彫刻が礼拝所に安置される目的でつくられたことに原因します。
死者の霊が宿りやすいように、という意識があるのです。

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エジプト人の生活

イスラーム教の教義では、ひとりの男性は4人まで妻を娶ることができるとされます。

しかし現在のエジプトにおいて、実際に二人以上の女性と結婚している男性は1パーセントにも満たないといわれています。

伝統的に、エジプトは男性社会です。
客人が訪れると、家長、あるいは長男が、お客様のご訪問を高らかに宣言し、家族全員が気持ちを引き締めて客人を迎えます。

そして客人が心から満足してもらえるよう、家族全員が協力するのです。

エジプト、特に地方では、血縁がものをいいます。

年上の男性の優越権は絶大です。

結婚も個人ではなく、家族と家族の結びつきと認識されます。
個々の家族は、独立した単位ではなく、婚姻によって結ばれた大きな一族の一員という位置づけになるのです。

出生についても、男児の誕生は盛大に祝われます。

一方、女児はさほどでもありません。

男性の数の多さは、経済力や政治力とならぶ、一族の勢力をはかるひとつの目安なのです。
一族の財産、つまり父親の財産は、家族の男性メンバーに引きつがれ、管理されます。
特に長男はもっとも重要な位置づけにあります。


しかし、近年、このような父親を中心とする家族の結束が崩れつつあります。

出稼ぎや移民の増加、農業以外の就職が増大しているのがその原因です。
父親に頼らずに経済力をつけることができるようになってきたからです。

またカイロなどの都会では、父親や夫以外の男性から隔離されて生きてきた女性が、田舎の生活におけるような女同士のつながりも失い、アパートに孤立してしまうという新しい問題もおきつつあります。

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エジプトの時間

エジプトを旅していると、どこからともなく、お経のような?肉声の響きが流れてきて、異国情緒に駆られます。

これは「アザーン」というイスラーム教における礼拝への呼びかけです。
キリスト教における鐘のような役割をしています。

ただ肉声で行われるところがよりいっそう趣深く感じられます。
「神は偉大なり」という「アッラーフ・アクバル」の4度の繰り返しから始まり、1日5回の礼拝時間が近づいていることをムスリム(イスラーム教徒)に知らせるために、モスクなどから呼びかけられます。
イスラーム教徒にとっては時計代わりの存在で、生活に根付いています。

エジプトには、3つの時間がある、と考えるといいかもしれません。
夏時間と冬時間、そしてラマダーン時間です。

エジプトではイスラームの習慣により、1週間は土曜日から始まり、休日は金曜日です。

現在、お店はたいてい日曜日を定休日としていますが、なかには金曜日ということもあります。
観光で訪れる人たちにとって、お目当てのお店がおやすみというのはなんとも悲しいものです。
また、夏の暑さが厳しいエジプトでは、夏、9:00〜13:00までと17:00〜20:00が営業時間となります。

昼間はお休みですから、要注意です。

さらに注意が必要なのは、ラマダーン時間です。

年に一回のイスラーム暦ラマダーン月(9月)には、国民の大半を占めるイスラーム教徒が断食に入ることから、レストランなどは夕方から深夜までの開店となるのがほとんどです。

なかには、ラマダーンの時期丸々1ヶ月間、休業というところさえあります。

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エジプトにおけるイスラーム教

エジプトは、国民の90パーセントがイスラーム教スンニー派の信者というイスラーム国です。

イスラームは、西暦7世紀にアラビア半島に現れた宗教で、ユダヤ教やキリスト教といった先行する宗教と同じ流れをくみます。

イスラームの5つの柱「アル・アルカーン・アル・ハムサ(5つの柱)」は人びとの生活に広く、深く根付いています:

1.シャハーダ
2.礼拝
3.ザカート(喜捨)
4.断食
5.巡礼

エジプトでよく耳にする「アッラー」とは、アラビア語で「唯一の神」を意味します。

「インシャアッラー(神の思し召しのままに)」は、エジプト人がよく口にする言葉です。
誰かに何かを頼んだりするとこの言葉が返ってくることがよくあります。

「人間の能力には限界があるもの、未来のことは・・・神のみぞ知る!」という意味で、エジプト人の無責任さを示す言葉をして引用されることも多いですが、人間が己の分をわきまえないことを戒める、ムスリムの貴重な教えなのです。

また、「アル・ハムドゥリッラー」は「おかげさまで」といったニュアンスでやはりよく口にされます。

これら「アッラー」を含んだフレーズは、エジプトを旅していれば何度も耳にするはずです。
時間にはルーズで、平気で約束の時間に遅れてくることもしばしば・・・。

でも、逐一腹を立てていてはエジプトでは暮らしていけません!

「インシャーアッラー!」
人間には限りがあるのですがから・・・のんびり構えていこう!

この気持ちで、ゆったりとエジプトの旅をしてこそこの国の魅力もわかります。
郷に入れば郷に従え!そうしてこそ、本当の旅を楽しめるでしょう。